国立大学法人東北大学 東北大学病院看護部

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認定・専門看護師リレー 63 摂食・嚥下障害看護認定看護師 北野 和佳子 さんです

 皆さま、はじめまして。今年度、摂食・嚥下障害看護の認定を取得しました、北野和佳子です。よろしくお願いいたします。
 私はいま西7階病棟に所属し、摂食・嚥下障害看護としては、主に食道癌・甲状腺癌の患者様や術後の廃用により筋力が低下してしまった患者様などに関わられていただいています。
 今回は、摂食・嚥下障害看護について少し紹介させていただきたいと思います。
人間にとって口からおいしくたべることは、単なる栄養摂取だけではなく、生きる楽しみであり活力の源です。しかし、口唇から食道までの消化器官や嚥下時に関わってくる肺機能、摂食行動のための体幹・四肢の運動器官や認知機能など、どこかが障害されると人は摂食嚥下障害を抱えることになってしまいます。そのため、摂食嚥下障害の対象患者様は新生児から高齢者までと幅広く、原因や症状、対処法なども様々です。ただ、ここで1つ補足しておきたいのが、器質的・機能的な要因でなく、精神的な要因で引き起こされる拒食症や過食症は摂食嚥下障害看護には含まれないことです。
 患者さんの中には重症な方もいらっしゃいますが、ちょっとした工夫で嚥下機能や誤嚥症状が改善する方も少なくありません。例えば、姿勢を調整すること(頸部の角度を調整し、肘を安定させ、足底をしっかり床につける)、義歯をつけること、口唇が閉じられない場合は指で閉口するようアシストすること、などです。日々の看護の中で、なぜその方が食べない・食べられないのか、むせるのか、などその原因を探り、それを補うにはどうしたら良いのかアセスメントし、実践や訓練を継続していくことが摂食嚥下障害看護と私は考えています。
 患者さんたちが安全に美味しく食べることができ、豊かな人生に繋がっていけるよう、私は学んできたことを病院スタッフの皆様に広めていきたいと考えています。いまは自部署の病棟で講義を行っていますが、皆さまの病棟にもお邪魔できたらいいなぁ、と思っています。日々の看護に役立つ勉強会を企画していきたいと思いますので、そのときは、ぜひご参加お願い致します。
 これから、どうぞよろしくお願い致します。

病棟での勉強会の写真です
 
患者役と看護師役に分かれて、口腔ケアを体験・実践してもらいました。

次回の担当は、摂食・嚥下障害看護の佐藤智子さんです。
昨年ふたり揃って認定を取得しました。とても頼りになる優しい先輩です。お楽しみに!

 

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  • 投稿日:2017.01.16 00:00

認定・専門看護師リレー 62 集中ケア認定看護師 齋藤 茜 さんです

 こんにちは。寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
集中ケア認定看護師の齋藤茜と申します。私は今年度、集中ケア認定看護師となり、認定1年目の新人です。私はこの看護ブログで、各分野の先輩方がそれぞれの看護を熱く語られているのを、憧れとともにいつもわくわくしながら読んでいました。同じ看護師でも働く部署や得意な分野は様々ですよね。いろいろな部署で自分の知らない看護の話を聞くことはとても刺激的で面白いです。私もみなさまに少しでもわくわくが届けられるように頑張ります。
 みなさんは、集中ケアと聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか。多くの点滴、シリンジポンプや人工呼吸器などの医療機器に囲まれて、患者さんは意識がなくベッドの上で横たわる・・・そんなイメージでしょうか。実は、今はそこから少し進んで、ICUの中でも日中の患者さんたちは普通に起きていて、さらに機械をつけたままリハビリをしたり、歯を磨いたり、新聞を読んだり出来るようになってきました。
 私は現在、救命救急センターに勤務しています。救命センターのICUは術後患者さんの多い西3階のICUとは少し趣が違います。昨日まで、入院するなんて夢にも思っていなかった人が突然の病気や、突然の大けがで搬送され、重症な患者さんとなります。その突然さが、患者さんの回復過程にどんな影響がもたらすのか、救命センターのICUでは前述したような、機械に囲まれながらも自分のことは自分でやる、できる患者さんがとても少ないのが現状です。私はこの違いにとても興味があります。そして、いつか救命センターのICUでも、患者さんを抑制せずに、患者さんができることは患者さんにやってもらう、それを見守ることができるようなICUになったら素敵だなと考えています。そのために、集中ケア認定看護師としてできることを貪欲に模索し続けていきたいと思います。
 みなさま、わくわくをお届けできたでしょうか。
 次回は、摂食・嚥下看護分野の北野和佳子さんです!どんなお話が聞けるのか楽しみです。
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.01.06 00:00

認定・専門看護師リレー 61 糖尿病看護認定看護師 玉山 由紀さんです

 皆さま、こんにちは。糖尿病看護認定看護師の玉山由紀です。糖尿病代謝科外来で勤務しています。
認定看護師になって14年、ずっと外来での糖尿病看護に携わっていますが、出産・育児、夫の転勤の都合で離職や転職をし、東北大学病院が4カ所目の勤務施設になります。複数の施設での勤務経験のある私から見た当院糖尿病代謝科看護業務の特長を、手前味噌で恐縮ではありますが、いくつかご紹介させて頂きます。
 まずは、看護業務の中で「患者指導」の占める割合が高いことです。きちんと分析したことはありませんが、8割くらいでしょうか。かなりの高さです。糖尿病の外来看護では、糖尿病の療養生活の中で困っていることや分からないことがある方への支援、血糖がなかなか良くならない方への支援、合併症の進行を防ぐための支援等々、患者さんとじっくり話し合い、これからのセルフケアを一緒に考えていきます。とは言っても、外来では他に、採血や点滴、診察介助、検査説明などの業務があり、患者さんとじっくり話す時間をもてないことが多いものです。いかに患者さんと話す時間を作るか、業務整理をしたり師長さんと交渉したりと、糖尿病看護を行う看護師にとっては悩みの種です。当科ではすで業務整理がされていて、時間の確保に頭を悩ませることはありません。また日本糖尿病療養指導士の資格を持った専門性の高い看護師が配属されていて、患者指導を行うために看護師がいるという体制です。
 そしてそのための設備が整っていることも、特長だと思います。看護面談のための部屋が3部屋あり、処置室の中にはフットケアのための足浴場所、処置用椅子、道具が揃っています。“話をしたいけれど場所がない、仕方ないから検査室の端の方で”とか、“フットケアをしたいけれど足浴や処置をする場所がない”という悩みはありません。これも私の経験上、とても恵まれた環境です。
 糖尿病の医療は日進月歩、新しい薬、血糖測定器やインスリンポンプ等の機器がどんどん増えていますが、当院ではそのほとんどがすぐに導入されます。患者さん方は、自分の病状や生活にあった薬や機器を使うことが出来ます。大学病院ならではの強みです。
 恵まれた環境を活かし、患者さん方の健康やQOLの維持向上のための支援に励んでいきたいと思っています。
 次は、集中ケア分野の齋藤茜さんです。どうぞお楽しみに。

 
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2016.12.26 00:00

認定・専門看護師リレー 60 糖尿病看護認定看護師 太田 明子さんです

 みなさま、こんにちは。糖尿病看護認定看護師の太田明子です。
ところでみなさまご存知でしょうか、11月14日は世界糖尿病デー!
インスリンを発見したカナダのバンティング博士の誕生日にちなんで1991年に制定されました。
 このため11月は世界中で糖尿病のイベントが行われたり、世界の有名な建造物が糖尿病予防のシンボルカラーブルーにライトアップされたりします。
 (写真は仙台放送送信所鉄塔、スカイキャンドルのライトアップです。)
 
 ここ宮城県でも宮城県糖尿病対策推進会議、宮城県糖尿病協会、宮城県歯科医師会の共催で11月13日に糖尿病の啓発イベントを開催しました。私もお手伝いで参加させて頂きました。
 
 当日は約140名の方が参加下さいまして、体力測定、お口の健康チェック、血糖測定、糖尿病劇場などを楽しんで下さいました。またお医者さん、歯医者さん、栄養士さんとの健康相談コーナーも盛況でしたよ。
 
 来年もまた11月中旬ごろ行いますので、みなさまもぜひお越しくださいね。
 
 それでは次は糖尿病看護認定看護師の先輩である、玉山由紀さんです。




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  • 投稿日:2016.12.05 00:00

認定・専門看護師リレー 59 糖尿病認定看護師 矢野 晶子さんです

 みなさま、こんにちは。糖尿病認定看護師2年目になりました矢野晶子です。現在私は糖尿病代謝科と腎・高血圧・内分泌科の混合病棟に勤務しております。患者さんの療養支援、糖尿病教室、フットケアを病棟のスタッフと一緒に行っています。
 今回は糖尿病サマーキャンプ(以下サマーキャンプ)についてお話したいと思います。サマーキャンプは、1型糖尿病と診断された子どもたちの教育と生活指導のために、1963年より始められ、現在では全国50か所で開催されています。毎年約1200人の子どもたちが参加し、約4500人の医師や看護師、栄養士などの医療スタッフ、学生ボランティア、キャンプOB・OGによって運営されています。サマーキャンプには、『安全であること、教育的であること、楽しいこと、チャレンジできること、地域や社会との交流の場であること』という目的があり、宮城県でも毎年開催されています。今年は8月19日より2泊3日で国立花山少年自然の家で行われ、私も医療スタッフとして病棟の2年目看護師3名とともに参加してきました。サマーキャンプではウォークラリーや野外炊飯でのカレー作り、勉強会やものづくり体験、夜にはキャンプファイヤーを行いました。
 サマーキャンプはいつも感動と学びを私に与えてくれます。1型糖尿病の多くは小児期から思春期に発症します。私は普段成人の方のケアを行っていますが、サマーキャンプは小児期発症の1型糖尿病患者さんが、どのように療養生活を積み重ねてきたのかを垣間見られる機会になっています。子どもたちは、大人たちからばかりではなく、OB・OGや子どもたち同士で学び合っています。例えばインスリン注射を親御さんに今まで打ってもらっていた子どもたちが、キャンプ中に励まされたり見守られたりしながら自己注射できるようになることもあり、その成長に驚かされます。私が初めてサマーキャンプに参加したころは、看護師は私を含めて2名のみでした。他職種の医療スタッフやOB・OG、そして子どもたちの笑顔に助けられながら何とか3日間を過ごしたことを覚えています。今では医療スタッフも増え、小児科の看護師さんから子どもたちの関わり方を学んだり、栄養士さんから実践的な栄養指導を教わったりしています。子どもたちのパワーに圧倒される3日間、体力的には厳しいときもありますが、子どもたちとお別れが来るころには、また来年も参加したいと思ってしまいます。これからも子どもたちの成長を見守っていけると嬉しいなと思います。
 次回は同じ糖尿病看護認定看護師の太田明子さんです。お楽しみに!!


 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2016.11.21 00:00

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