国立大学法人東北大学 東北大学病院看護部

  • 交通・アクセス
  • お問い合わせ

かんごぶろぐ

認定・専門看護師リレー㊾急性・重症患者看護専門看護師 井上 昌子さんです

夏直前。納涼会の日程もそろそろ決まる頃ですね。みなさん体調管理は万全ですか?こんにちは。急性・重症患者看護専門看護師の井上昌子です。
6月4・5日は、第12回日本クリティカルケア看護学会学術集会に、6月11日は、第3回日本CNS看護学会に参加してきました。
 今回のクリティカルケア看護学会では、青森・山形・宮城の急性・重症患者看護専門看護師の4人で、『東北地方におけるクリティカルケア看護 -急性・重症患者看護専門看護師の役割から考える-』という交流集会を企画し発表してきました。お互いの現状を踏まえ、今後、超高齢化社会の最先端をいく東北地方において、私たちができる事は何なのか・・・という前提から、事例を通してディスカッションすることで共通の課題もみつかり大変充実した時間を過ごす事ができました。学会参加は、その土地のおいしいお酒や食事が楽しめる事も十分に魅力的ですが、やはり普段会えない先生方や遠くで働いている先輩方と話すことで、さらなるパワーをもらえる事が一番の楽しみでもあります。学会に参加することで、まだまだ頑張ろうと思えるのです。
 また次の週のCNS学会では、多分野の専門看護師のセッションを聞きました。同じテーマでもそれぞれの分野の専門看護師の活動に違いがあり大変興味深く、また看護は奥深いと感じました。実は、私が専門看護師を目指したのは、看護学生の時にがん看護専門看護師の講演を聴いたことがきっかけでした。看護の力で辛い状況の患者さんや家族がこんなに笑顔になれたり、元気になれたりする時間があるのだと知り、そんな事ができる専門看護師ってすごいなと思いました。学生の頃は、漠然と急性期の専門看護師になりたいと思ったのですが、当時まだ急性期領域の専門看護師はいない時期で、学校の先生に相談したときは、『そのうちできるから、とりあえず5年間働きなさい』と言われたことを昨日のことのように思い出されます。あっという間に時は過ぎ・・・でも思い描いていた看護師にはまだまだなれておらず、日々精進の毎日です。
来月、7月9日には、当院認定・専門看護師会主催の「なりたい認定看護師・専門看護師になる」公開講座があります。当日は多くの皆さんとお会いでき、お話できることを楽しみにしています。

     

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2016.06.20 00:00

認定・専門看護師リレー㊽脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 古谷 桂子さん

こんにちは。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の古谷桂子です。
脳卒中は冬場に多いというイメージがあるかもしれませんが、脳梗塞は6~8月の夏場に集中して発症するという報告もあります。真夏の多汗による脱水はもちろんですが、梅雨時期の「かくれ脱水」により、熱中症だけでなく脳梗塞を発症することもあります。この時期は水分補給と温度管理に注意したいですね。
さて、前回の看護ブログでは「起きる」ということをお話しました。今回は「食べる」ことについてお話したいと思います。
私が勤務している高度救命救急センターに運ばれてくる患者様の多くは、病気や怪我、治療の過程において、「食べる」ことができなくなってしまうことがあります。私達が当たり前のように毎日行っている「食べる」という行動は、決して単純なものではありません。空腹を感じたり、見て触れて臭いを嗅いで食べ物を美味しそうだ、食べたいと思うことができる機能、すなわち脳神経機能が働かないと始まりません。そして、口に運んで咀嚼して味わい嚥下するという、筋骨格系機能や口腔・嚥下機能が揃っていないとできないことなのです。特に 脳卒中は、摂食嚥下障害原因の約40%を占める と言われています。脳卒中により手足や口腔・舌・喉の麻痺が生じること、意識障害により食物が認識できなかったり、食欲がわかなくなってしまったりするからです。「食べる」ことは生きることです。点滴や経腸栄養で栄養が満たされていれば、「食べる」ことを辞めていいわけではありません。だからこそ、急性期からでも「食べる」ための体づくりやリハビリテーションが重要なのです。救命できたから終わりではなく、その後の生活を見据えた看護も一緒に提供されなければならないと思います。
高度救命救急センターで、ご飯を食べている人なんているの?と、思われる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません!早期経腸栄養と併せて、嚥下訓練食~常食まで、患者様の状態にあった食事を摂ってもらいます。久しぶりに水を飲むことができた患者様が「あ~生き返った」と、よくおっしゃいます。私も好きなものを好きなだけ「食べる」ことができることに感謝しつつ、ダイエットと仕事に励みたいと思います(笑)
 
次回は、急性・重症患者看護専門看護師の井上昌子さんです。どんなお話が聴けるのか楽しみです!

      
脳梗塞で麻痺のある患者様の食事。              上)Kスプーン
食べやすいようにきざまれており、水分補給の           嚥下障害のある患者様用のスプーン
ゼリーがついている。食器やスプーンも            下)ぺこぱんだ
使いやすい物に変更されている。                 舌のトレーニング用具



 

 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2016.06.06 00:00

PageTop