国立大学法人東北大学 東北大学病院看護部

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かんごぶろぐ

認定・専門看護師リレー 64 摂食・嚥下障害看護認定看護師 佐藤 智子さんです

  皆様、はじめまして。今年度から、摂食嚥下障害看護認定看護師資格を取得した佐藤と申します。現在、西10階病棟に所属し、頭頸部外科の摂食嚥下障害をもつ患者さんに関わらせて頂いています。
 月1回、最終週の月曜日に嚥下カンファレンス・勉強会があり、嚥下内視鏡や嚥下造影の画像を用いての事例検討や、医師、歯科衛生士学院の先生、言語聴覚士の講演や学会報告などが行われています。興味のある方は是非一度いらしてみて下さい。お待ちしています。
 さて、皆様にとって、食べることは、どんな意味を持つでしょうか。前回の北野さんのお話にある通り、多くの意味を持ちます。自身の幸福感、人との絆や文化にもなり、人間にとって尊厳に関わるものです。しかし、摂食嚥下障害を持つ人にとっては、誤嚥や窒息など大きなリスクが伴います。人は二足歩行と言語を手に入れた一方で、誤嚥というリスクを背負うことになりました。高齢社会となり、老化という現象が加わったことにより、その問題は大きくなっています。ですから、安全に口から食べ続けることに支援が必要になり、摂食嚥下障害ケアの必要性が高まりました。その支援は、疾患、栄養状態や筋力、認知機能、呼吸状態、口腔内環境、生活背景なども踏まえた、チーム医療のもとでのオーダーメイドが必要であり、食べられる口に整えることから始まると、私は考えています。
 認定看護師として、スタートラインに立ったばかりの私ですので、皆様と一緒に、患者さんの「安全に口から食べ続ける」に力を尽くしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
 ところで、先日、耳鼻科のどんと祭の裸参りに参加させて頂きました。和紙に5円玉を挟んでくわえたまま大崎八幡宮まで歩くのですが、この和紙を保持するのに、口輪筋をはじめとする筋肉たちがプルプルしてしまって、とても大変でした。「こんなに・・」と、自分の口輪筋がどれほど衰えているか思い知らされました。皆様、顔や頸部の筋肉たちは、美容の他、摂食嚥下にとっても大切なものです!鍛えましょう!

次回はがん性疼痛看護分野の武田真恵さんです。今から武田さんのお話がとても楽しみです。
 
  

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.01.30 00:00

認定・専門看護師リレー 63 摂食・嚥下障害看護認定看護師 北野 和佳子 さんです

 皆さま、はじめまして。今年度、摂食・嚥下障害看護の認定を取得しました、北野和佳子です。よろしくお願いいたします。
 私はいま西7階病棟に所属し、摂食・嚥下障害看護としては、主に食道癌・甲状腺癌の患者様や術後の廃用により筋力が低下してしまった患者様などに関わられていただいています。
 今回は、摂食・嚥下障害看護について少し紹介させていただきたいと思います。
人間にとって口からおいしくたべることは、単なる栄養摂取だけではなく、生きる楽しみであり活力の源です。しかし、口唇から食道までの消化器官や嚥下時に関わってくる肺機能、摂食行動のための体幹・四肢の運動器官や認知機能など、どこかが障害されると人は摂食嚥下障害を抱えることになってしまいます。そのため、摂食嚥下障害の対象患者様は新生児から高齢者までと幅広く、原因や症状、対処法なども様々です。ただ、ここで1つ補足しておきたいのが、器質的・機能的な要因でなく、精神的な要因で引き起こされる拒食症や過食症は摂食嚥下障害看護には含まれないことです。
 患者さんの中には重症な方もいらっしゃいますが、ちょっとした工夫で嚥下機能や誤嚥症状が改善する方も少なくありません。例えば、姿勢を調整すること(頸部の角度を調整し、肘を安定させ、足底をしっかり床につける)、義歯をつけること、口唇が閉じられない場合は指で閉口するようアシストすること、などです。日々の看護の中で、なぜその方が食べない・食べられないのか、むせるのか、などその原因を探り、それを補うにはどうしたら良いのかアセスメントし、実践や訓練を継続していくことが摂食嚥下障害看護と私は考えています。
 患者さんたちが安全に美味しく食べることができ、豊かな人生に繋がっていけるよう、私は学んできたことを病院スタッフの皆様に広めていきたいと考えています。いまは自部署の病棟で講義を行っていますが、皆さまの病棟にもお邪魔できたらいいなぁ、と思っています。日々の看護に役立つ勉強会を企画していきたいと思いますので、そのときは、ぜひご参加お願い致します。
 これから、どうぞよろしくお願い致します。

病棟での勉強会の写真です
 
患者役と看護師役に分かれて、口腔ケアを体験・実践してもらいました。

次回の担当は、摂食・嚥下障害看護の佐藤智子さんです。
昨年ふたり揃って認定を取得しました。とても頼りになる優しい先輩です。お楽しみに!

 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.01.16 00:00

認定・専門看護師リレー 62 集中ケア認定看護師 齋藤 茜 さんです

 こんにちは。寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
集中ケア認定看護師の齋藤茜と申します。私は今年度、集中ケア認定看護師となり、認定1年目の新人です。私はこの看護ブログで、各分野の先輩方がそれぞれの看護を熱く語られているのを、憧れとともにいつもわくわくしながら読んでいました。同じ看護師でも働く部署や得意な分野は様々ですよね。いろいろな部署で自分の知らない看護の話を聞くことはとても刺激的で面白いです。私もみなさまに少しでもわくわくが届けられるように頑張ります。
 みなさんは、集中ケアと聞くとどんなイメージをお持ちでしょうか。多くの点滴、シリンジポンプや人工呼吸器などの医療機器に囲まれて、患者さんは意識がなくベッドの上で横たわる・・・そんなイメージでしょうか。実は、今はそこから少し進んで、ICUの中でも日中の患者さんたちは普通に起きていて、さらに機械をつけたままリハビリをしたり、歯を磨いたり、新聞を読んだり出来るようになってきました。
 私は現在、救命救急センターに勤務しています。救命センターのICUは術後患者さんの多い西3階のICUとは少し趣が違います。昨日まで、入院するなんて夢にも思っていなかった人が突然の病気や、突然の大けがで搬送され、重症な患者さんとなります。その突然さが、患者さんの回復過程にどんな影響がもたらすのか、救命センターのICUでは前述したような、機械に囲まれながらも自分のことは自分でやる、できる患者さんがとても少ないのが現状です。私はこの違いにとても興味があります。そして、いつか救命センターのICUでも、患者さんを抑制せずに、患者さんができることは患者さんにやってもらう、それを見守ることができるようなICUになったら素敵だなと考えています。そのために、集中ケア認定看護師としてできることを貪欲に模索し続けていきたいと思います。
 みなさま、わくわくをお届けできたでしょうか。
 次回は、摂食・嚥下看護分野の北野和佳子さんです!どんなお話が聞けるのか楽しみです。
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.01.06 00:00

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