国立大学法人東北大学 東北大学病院看護部

  • 交通・アクセス
  • お問い合わせ

かんごぶろぐ

認定・専門看護師リレー67 乳がん看護認定看護師金澤麻衣子さんです

こんにちは。乳がん看護認定看護師の金澤麻衣子です。
 
私は、2015年から緩和ケアセンターに所属しています。
普段は、乳がんの患者さんだけでなく、がん患者さんの苦痛のスクリーニングの周知活動や、がん看護外来を担当しています。がん看護外来では、患者さんやそのご家族の治療に伴う苦痛や療養上の不安に対して、相談に応じたりしています。
 
乳がん患者さんの相談では、手術、薬物や放射線治療による外見のお悩みが多いです。外見のお悩みには、手術を受けた後の傷跡や、乳房の形の変化、脱毛や爪の変化、皮膚の変色等が挙げられます。
乳がんの患者さんは、とりわけ仕事で役割が大きい、あるいは子育ての真っ最中の年齢に罹患することが多く、子供や親、職場への影響を考えながら、自分の病気に対して対処しなければなりません。乳房を喪失したことで子供とお風呂に入れない、接客業で手指を出しづらい、肌がくすみシミが増えて顔色が悪く見える…、外見の変化は、生活をする上で精神的にも経済的にもストレスになります。
当院では、このようなお悩みに少しでも対応しようと、昨年より月1回の“乳がんサロン”を立ち上げました。ソシオエステティシャンによるお肌や頭皮のお手入れ方法について学んだり、ピアサポーターのファシリテートのもとおしゃべり会を開催しています。会に参加した方からは、“肌が明るくシミが薄くなった”“他の方の体験を聞き、自分一人でないと思えた”などの声をいただいています。一方平日の午後の開催で、治療やお仕事で都合が合わず参加できないという声もいただいています。そのような方には、乳がん看護外来で個別の相談も受け付けております。当院では、治療によるお悩みをなるべく少なく、自分らしく過ごせるように、できる限りのお手伝いを考えていきます。(写真は化学療法後の爪障害に対してお手入れしたものです)
 
※ソシオエステティックとは、人道的・福祉的観点から精神的・肉体的・社会的な困難を抱えている人に対し、医療や 福祉の知識に基づいて行う総合的なエステティックです。エステティックの施術によって人を癒し、励まし、QOL(生活の質)の向上に寄与し、その人が本来の自分を取り戻すために支援することを目的としています。

         
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.03.24 00:00

PageTop