国立大学法人東北大学 東北大学病院看護部

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かんごぶろぐ

認定・専門看護師リレー 75  がん看護専門看護師 横田 則子さんです

 こんにちは。がん看護専門看護師の横田則子です。
 7月27-29日に神戸で行われた第15回日本臨床腫瘍学会学術集会に参加した感想などをお話したいと思います。今回の目的は自分の発表以外にがん医療の大きな潮流を感じることでした。
 私が初めて化学療法センターに勤務したころ、アバスチンRという分子標的薬の治験を行っていました。この薬剤はこれまでの抗がん剤と違って腫瘍組織の血管新生を抑制することで増殖を阻害するよう設計されたもので、当時の私はすごい薬が出てきたなあと感心するばかりでした。しかし、ここ数年で更にがん薬物療法は進化を遂げ免疫チェックポイント阻害剤(値段で話題のオプジーボRなど)の登場や遺伝子解析で治療を選択する時代へと変容しつつあります。今回の学会でも最新治療についての報告があるなかで、AYA世代患者の治療と妊孕性に関する課題や終末期のアドバンスド・ケア・プランニングまで、がん患者・家族が人生を豊かにするために、職種や施設を超えて真剣に知恵を絞り合っていたのが印象的でした。患者が自分らしい人生を送る為の選択肢の一つにがん薬物療法があり、医療チームがあることを実感できる学会でした。
 身も心も充実した数日を過ごすことが出来ました、忙しいところ快く送り出してくださった部署のみなさんに心より感謝申し上げます。
 次は、小児看護専門看護師の佐山恭子さんです。どんな話が聞けるかご期待ください。
 
*お知らせ*
 東北がん看護専門看護師会では、がん患者さんとそのご家族との自然なコミュニケーションを目指した「がん看護におけるコミュニケーション・スキル・トレーニング研修会」を行っています。興味のある方はホームページをご参照ください。

  
≪発表後の神戸牛サイコー!≫


 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.08.18 00:00

認定・専門看護師リレー 74 集中ケア認定看護師 堀川 長子さんです

 みなさんこんにちは。集中ケア認定看護師の堀川です。
私は現在、東8階病棟にある肝胆膵外科・胃腸外科で勤務しております。肝胆膵外科は、肝臓や胆管・膵臓周囲の疾患、胃腸外科は胃や小腸・大腸の疾患を対象としており、主にそうした患者さんの術前術後に関わっています。こちらの部署に来て3年目になりましたが、奮闘の毎日です。とくに膵臓がんは、一般的にも「がんの王様」と呼ばれており、とても治療が難しいことがわかりました。こうした日々の中で、最近よく思うことがあります。それは、予後が悪い患者さんへの対応の難しさです。回復に期待して苦しい治療を続けること、安楽で有意義な終末期を過ごすこと、そしてDNARの判断。患者さんにとってもご家族にとっても、そして我々医療者間においても、なかなか話し合うことが難しい問題ですね。今年の6月に仙台で行われた日本クリティカルケア看護学会に参加した際に、私も初めて知り得た概念がありましたので、簡単に紹介させて頂きます。
 アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning :ACP)という言葉で、その内容は、「将来の意思決定能力の低下に備えて、患者さまやそのご家族とケア全体の目標や具体的な治療・療養について話し合う過程(プロセス)」というものです。簡単に言うと、“もしものための話し合い”ですね。“もしもの時”に、自分がどんな治療を受けたいか、または受けたくないか、そして自分が大切にしていること(価値観)などを、前もって大切な人達と話し合っておくことです。深刻な病気を患った時、あるいは健康な時であっても、自分と家族のために前もってこうした話をしておくことは大切なことかもしれません。「縁起でもない」「いまからそんなこと考えたくない」というのが日本人の心理ですが、高齢化とともに都市化・核家族化が進み、また終活や生前葬など個人の概念が多様化している現代では、前向きに自分の人生の終わり方を計画していくことも、必要なのではないかと感じています。
 次回は、がんのスペシャリスト、がん看護専門看護師の横田則子さんです。よろしくお願いします。
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.08.04 00:00

星陵会だより8月号!

星陵会庶務部編集の「星陵会だより」です!

8月号は星陵会総会やサークル活動の紹介などが
掲載されています!

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  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2017.08.03 00:00

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