2014.12.01
みなさん、こんにちは。がん化学療法看護認定看護師の上原厚子です。
現在、私は化学療法センターに勤務し、その化学療法センターも来年で10周年を迎えます。この10年間でも医療の進歩に伴い、入院で化学療法を受けていた時代が、今では大抵の化学療法は仕事や家庭の役割を果たすなど社会生活を続けながら通院で治療を受けることができるようになりました。新規薬剤や治療方法、有害事象の支持療法が開発されたことなどが通院化学療法を可能にした理由ですが、その分、患者さん自身が自宅で有害事象の対処をしていかなければなりません。
私は、患者さんが安心して治療を受け、起こりうる有害事象の苦痛を可能な限り予防や軽減して化学療法を継続していって欲しいと願っています。そのためには、一人でも多くの化学療法に携わる看護師で患者さんをサポートしていけるように、部署内や院内外で講師を行い、患者さんやご家族の支援に努めております。
ここで、私自身の10年間を振り返ってみると、私は認定看護師になって今年8年目を迎えます。資格取得後に結婚、出産し、ただいま1児の子育て真っ直中です。子育てに追われる日々、認定の仕事を継続していくのは想像以上に大変なものです。時には、休日の仕事で子供と過ごす時間が取れない時には、我が子に申し訳ない気持ちになることもあります。それでも認定看護師を続けていけるのは、愛する家族の存在やスタッフの協力、認定看護師になるための研修機関で知り合った同期たちの存在が私の大きな支えとなっています。今後も子供との時間を大切にしながらできる限りの活動を続けていき、看護師として、そして母親として成長していきたいと思います。
次回は、患者さんの容態を瞬時に判断して迅速な対応を要求される緊急の場面でパワフルに活躍される急性・重症患者看護専門看護師の井上 昌子さんです。どんなお話を伺えるか楽しみですね。
2014.11.17
みなさん、こんにちは。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の古谷桂子です。
脳卒中リハビリテーション認定看護師は、2010年に認定看護師として認可された新しい分野なのですが、たった4年で全国に494名誕生し、急性期・回復期・慢性期といった様々な現場で活躍しています。その背景には、やはり脳卒中患者数が多いことがあると思われます。ちなみに、脳卒中の患者数は現在、約150万人といわれ、毎年25万人以上が新たに発症していると推測されています。2020年には300万人を超すという予測もあります。決して他人事ではないですね。
さて、私の認定活動について、ちょっとだけ紹介したいと思います。私は高度救命救急センターに勤務しています。認定看護師としての活動は、急性期の脳卒中患者や頭部外傷患者のといった神経救急患者の看護が中心です。でも、実際はいろいろな患者様が救急搬送されるわけで、脳卒中に限定せずに、急性期からのリハビリテーション・早期離床に取り組んでいます。みなさんも「廃用症候群」という言葉を聴いたことがあると思います。廃用症候群とは、安静臥床により筋肉が痩せ衰えたり、関節の動きが悪くなり、全身の身体能力や精神状態に悪影響をもたらす症状が出現することです。筋力は一日3%、一週間で15~20%低下すると言われ、2~3日の安静臥床でも症状が現れることがあります。どんなに原疾患が回復したとしても、廃用症候群で合併症を作ってしまったら…さあ大変です!!そこで、安静臥床が必要な時期から起きるための体づくりを行います。そして、人工呼吸器がついていても、たくさんのチューブがつながっていても、離床基準や離床の進め方を統一していくことで、安全に、少しでも早期に起きることを行っています。
この取り組みの続きは、2015年1月16日に開催される公開講座「認定看護師・専門看護師から学ぶ看護実践のヒント」でお話させていただきたいと思います。みなさんの参加をお待ちしています!
左:外部講師を交えてのスタッフカンファレンス
右:端座位保持訓練の伝達講習
次回は、がん化学療法看護の上原厚子さんです。がんは長い経過をたどり、多様な治療を必要とします。どんなお話が聞けるか、楽しみにしています!
2014.11.12
星陵会教養部編集の「星陵会だより」です。
みなさま、是非ご覧ください!
「星陵会だより」はこちらです。
2014.11.05
皆さん、こんにちは。がん放射線療法看護認定看護師の飯沼由紀恵です。
がん放射線療法看護認定看護師は2010年に誕生し、現在全国に177名の認定看護師がいます。院内には2名の認定看護師がおり、私は治療計画室で勤務をしております。放射線治療は、患者様の病状や治療目的により、治療期間が1日~約2ヵ月と様々です。また治療に伴う副作用が出現することもあり、できるだけ副作用を最小限に、かつ安全に治療完遂ができるよう、患者様やご家族をサポートしています。合わせて、院内外より放射線治療の看護に関するコンサルテーションを受け、放射線治療の看護に関する知識・技術が少しでも向上できるよう、勉強会などの講師もしています。
ここで、私が勤務しております治療計画室にいる「癒しのキューピーちゃん」を紹介します。治療計画室に来られる方は放射線治療を受けられる方達で、そのほとんどが「がん」の患者様とそのご家族です。病気に対する不安はもちろんのこと、治療に対する不安に加え、「放射線」という言葉にもあまり良いイメージをお持ちでない方もいらっしゃいます。普段なじみのない放射線治療に対するイメージができやすいよう、治療計画室には治療機器の模型が置いてあります。実はその上にキューピーちゃんが寝ていまして皆様をお出迎えしています。患者様と同じようにキューピーちゃんが治療を受けている様子に、表情が硬かった患者様も、「あらっ、かわいい」、「キューピーも同じ治療を受けているのね」と思わず表情が和らぐことがあります。また、患者様だけではなく私自身も見るたびに癒され、勉強会の講師をする際も同行してもらい、講師である私の緊張感を和らげてくれたり、放射線治療の紹介にも一役かってくれています。このように、キューピーちゃんは患者様やそのご家族、さらにはスタッフに癒しを与えてくれている存在です。治療計画室に来た際には、ぜひキューピーちゃんを見つけてくださいね。
これからも「癒しのキューピーちゃん」とともに、放射線治療に関わる多職種のスタッフと連携しながら、安全かつ安楽に放射線治療が完遂できるよう、患者様やご家族をサポートしていきたいと思っております。
次回は、院内外で幅広くご活躍中の脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の古谷桂子さんです。罹患数も多い脳卒中に関する興味深いお話が聞けるのではないかと思います。楽しみです。
2014.10.17
こんにちは。今年、皮膚・排泄ケア認定看護師となりました、千葉倫子です。
私は、東8階病棟に勤務しており、ストーマの患者さんや経腸栄養剤による便失禁で皮膚のびらんを引き起こした時の対処などW(創傷)・O(オストミー)・C(コンチネンス)すべての分野の処置がある病棟です。特に、ストーマの患者さんは術後の経過の中で、ストーマのセルフケアとボディイメージの変化に対応していかなければなりません。そのため、術後ケアだけではなく、精神面のケアも重要となってきます。退院後のQOLを低下させないよう、日常生活を見据えて、術後のストーマケアや患者さんに向き合っています。
現在は、病棟中心の活動ですが、今年は6月に市民公開講座のお手伝いをさせていただきました。参加者も多く、地域で働く看護師さんや介護福祉士さんがストーマケアに関心があることが分りました。実際に体験してもらいましたが、質問も多く、日々のケアを行う上で、地域のニーズを感じました。そこで、11月22日に行われる認定・専門看護師会の公開講座では、地域で活躍する看護師さん、介護福祉士さんを対象とし、基本的なストーマケアの講義や相談会を行う予定となっています。興味のある方はぜひ参加してみてください!
次回はがん放射線療法看護の飯沼由紀恵さんです。どんなお話が聞けるか楽しみです!