国立大学法人東北大学 東北大学病院看護部

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認定・専門看護師リレー㉔皮膚・排泄ケア認定看護師 佐竹 ひとみ さんです

みなさんこんにちは。皮膚・排泄ケア認定看護師の佐竹ひとみです。
 
当院には現在4人の皮膚・排泄ケア認定看護師が所属しており、私は婦人科と乳腺外科の混合病棟である東7階病棟で病棟スタッフとして勤務する傍ら、毎週木曜日は外来にあるWOCセンターで、人工肛門を造設された患者様や褥瘡(床ずれ)などの皮膚障害をもつ患者様のケア・サポートを担当しています。
 
婦人科領域で人工肛門??と思う方もいらっしゃるかと思いますが、子宮は膀胱や直腸に挟まれた場所にあり、病気の進み具合によっては人工肛門や人工膀胱の造設が必要となる患者様がいらっしゃいます。手術の際は婦人科医師だけでなく、外科や泌尿器科の医師に応援を依頼しますが、術後の生活をサポートするのは婦人科が中心となります。患者様が安心して手術に臨むことができ、退院後の生活の不安ができるだけ解消できるようなケアを提供するために、看護スタッフは勉強会などを通して自己研鑽に努めています。私たち皮膚・排泄ケア認定看護師は患者様やご家族へのサポートはもちろん、どのようなケアがいいのかスタッフから質問を受けた際には実際に一緒にケアをおこない、根拠のある知識・技術を共有できるようサポートしています。
 
そのほかにも、子宮の手術を受けた後の排尿障害に対するケアや、褥瘡(床ずれ)の予防ケア、リンパ浮腫のある患者様や化学療法・放射線治療を受ける患者様のスキンケアなど皮膚・排泄ケア分野が関わる範囲はとても広く、さらに最新の創傷ケア用品・ストーマケア用品が開発されており、日々勉強の毎日です。
 
また、私の勤務する東7階病棟には現在、がん性疼痛看護分野、緩和ケア分野、皮膚・排泄ケア分野の認定看護師が計4名所属しています。それぞれの得意分野を活かしながら病棟全体で質の高い看護が提供できるよう情報共有やディスカッションをしていきたいと思っています。
 
次回は集中ケア分野認定看護師の須東光江さんです。経験豊富な須東さんのお話を楽しみにしています。
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2015.07.06 00:00

認定・専門看護師リレー㉓乳がん看護認定看護師 金澤 麻衣子 さんです

乳がん看護認定看護師の金澤麻衣子です。
 
私は、2013年より当院に勤務し、西7階病棟(移植・再建・内視鏡外科、乳腺・内分泌外科)を経て、2015年から新設された緩和ケアセンターに所属しています。
 
ところで、数あるがんの中でも、なぜ乳がんは疾患名として認定看護師の分野として特定されているか、おわかりになりますか?
 
現在、乳がんの罹患者は年間約6万人を超え、約1万2千人が死にいたっています。乳腺外来の患者さんが毎年約4万8千人ずつ増加していることになります。
乳がんは若くして発症することが多く、他のがんに比べて治療期間が長いため、患者さんは長い間さまざまな不安や悩みを抱えることになります。具体的には、好発年齢である50 歳前後ではライフサイクルの上で役割の喪失・変更、20歳代~40歳代では結婚や妊娠・出産への不安、治療方法の選択肢が多く意思決定が求められる、治療によるボディイメージの変化、セクシュアリティへの影響などが挙げられます。さらには、再発・転移への不安が続きます。
このような問題に対して専門的な支援を提供できる看護師が必要だということから、2003年に認定看護師の分野として“乳がん看護”が特定され、教育が開始されました。
乳がん看護認定看護師の役割は、患者さんとそのご家族へ向けた、診断(告知)後の心理的サポート、治療選択の意思決定のサポート、集学的治療、ボディイメージの変容への看護、リンパ浮腫の予防などの実践のほか、看護スタッフの指導や相談、さらに多職種との連携によるチーム医療の推進などがあります。

当院では5月から乳がん看護外来を開設しました。私はそこで、患者さんやそのご家族の治療に伴う苦痛や療養上の不安に対して、相談に応じたりしています。また、医師、外来や病棟看護師、緩和ケアチーム、地域医療連携室と行っている多職種カンファレンスに参加し、患者さんが抱えている問題について話し合っています。病棟のスタッフともコミュニケーションをとり、手術患者や再発患者さんに対するケアについて検討をしている毎日です。
 
写真は、仙台・宮城観光PRキャラクターむすび丸のピンクリボンバッジです。院内の看護師や宮城県の乳がんの予防・啓発活動のシンボルとして医師と作成しました。これをつけて活動しています。12人に1人が乳がんになる時代です。どうか自分自身、また周囲の方の乳がん検診についても関心を持っていただけると嬉しいです。
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2015.06.22 00:00

認定・専門看護師リレー㉒がん放射線療法看護認定看護師 門脇 美佳 さんです

みなさん こんにちは。がん放射線療法看護認定看護師の門脇美佳です。
風薫る新緑の季節となりました。生命の息吹を感じることができるこの季節が大好きです。
 
私は、認定看護師になって5年が経ちます。先日、認定更新審査のはがきが届き、これから書類をまとめなければ思っております。

現在、西10階病棟、耳鼻咽喉・頭頸部外科病棟で勤務しています。
実際に放射線治療を行っている治療室から離れて勤務していますが、より患者さまの近くでケアができ、「放射線治療の看護」を病棟スタッフに伝えることなあと感じております。
耳鼻咽喉・頭頸部外科の領域には、五感を担当する感覚器(聴覚 視覚 聴覚 味覚 嗅覚 触覚)や生命時に必要不可欠なものの通り道である 呼吸 発声 えん下 摂食など日常生活に不可欠な機能があります。形態や機能の温存を希望する方、術後の治療として化学放射線療法を受けている患者様がいます。
頭頸部がんにたいする放射線治療は、総線量、使用エネルギー、照射の方法などから、放射線治療の中でも有害事象が強く出現する領域です。放射線皮膚炎は、強くかつ高頻度に出現しますが、とくに口腔粘膜炎は、総線量の増加とともに悪化し、咽頭痛、えん下困難が出現して経口摂取量が低下して栄養状態が悪化していきます。有害事象が遷延し重篤化すると、患者様のQOLが低下するだけでなく、化学療法の減量や放射線治療の休止、治療完遂が困難になってしまいます。放射線治療は、計画された治療スケジュールを予定どおり終了させることが、最大の治療効果を得るために重要になります。
1か月半から2か月の長期間にわたる治療を完遂できるように有害事象の予防と症状コントロールをサポートすることが看護の役割です。
長期間にわたる治療には、セルフケア支援が重要で、患者様のもつセルフケア能力を最大限に引き出し、セルフケアへの努力や効果的に行えていることのフィードバックを行い、毎日の治療を支援しています。
放射線治療の看護は、発展途上にあります。病棟のスタッフと協働してオリエンテーション用紙や自己管理表、放射線皮膚炎のケア表などを作成し治療完遂を支援しています。
 
土日・夜間も緊急入院や急変する患者さまも多く大変忙しい病棟ですが、看護師の人間関係は、「病院一」良好だと感じております。若い看護師パワーと経験豊富な看護師とが意見を出し合いスタッフ全員で問題解決に取り組んでいます。
  
スタッフへの指導の様子              放射線皮膚炎ケアの様子
 
次回は、乳がん看護の金澤麻衣子さんです。お楽しみに!
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2015.06.08 00:00

認定・専門看護師リレー㉑がん性疼痛看護 武田 真恵 さんです

みなさん、こんにちは。がん性疼痛看護認定看護師の武田真恵です。
 
5月の連休も終わり、新人看護師の方や部署を移動された方も新しい環境に慣れた頃なのではないでしょうか?
私自身は今年度から緩和ケアセンターの所属になりましたが、実際には緩和医療科外来のままです。そこに緩和ケア認定看護師の藤本さんと、乳がん看護認定看護師の金澤さんが加わり、ジェネラルマネージャーの畠山師長さんのもと緩和ケアの推進を図っていくことになりました。みなさん「緩和ケアセンターってどんなことをするの?」と思っているでしょう。
緩和ケアは、治療を終えてからするものではありません。緩和ケアをがんと診断されたときから、治療期も、在宅医療になっても切れ目なく実施する必要があります。そこで今年度から東北大学病院のようながん診療連携拠点病院は緩和ケアセンターを整備することになりました。
緩和ケアセンターでは、様々なことを行わなければならないのですが、私たち看護師は『全てのがん患者の苦痛のスクリーニング』をどのように行うかを検討しています。そのうえで苦痛のある患者への対応の一つとして、がん看護外来で患者や家族の相談を受けることを行うことを目指していて、現在そのための準備を行っています。
緩和ケアチームはこれまで通り活動を行っています。平成19年1月から活動を開始し、8年目になりました。平成25年からは緩和ケアチーム外来も開設しました。入院患者さんのことも、外来患者さんのことも困っていることがありましたら、緩和医療科外来に電話をしてください。緩和ケアチームには医師、看護師、薬剤師だけではなく、作業療法士、MSW、栄養士、歯科医師、歯科衛生士などがメンバーでいます。写真は緩和ケアチームカンファレンスの模様です。



次は、放射線看護認定看護師の門脇美佳さんです。どんなお話が聞けるか楽しみです。
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2015.05.26 15:10

定・専門看護師リレー⑳感染管理 高橋 正美 さんです

みなさん、こんにちは。
感染管理認定看護師の高橋正美です。

昨年から、感染管理専任から離れ病棟へ出て活動しています。病棟では、毎日いろいろなことが起こります。感染も然り。インフルエンザや結核など、突然、思いもよらない患者さんが発症したりします。そんな時は、他の患者さんが感染してしまう可能性があるので、医師も看護師もみんなが大慌てです。私たちのような健康体であれば、(結核は困りますが)インフルエンザに感染しても、ちょっと熱が出て苦しんで1週間程度で元気になりますよね。しかし患者さんの場合は、その感染症が命を脅かす要素になりかねません。入院して元気になるために頑張っている患者さんが、病院のなかで何かに感染することはあってはならないことです。みなさんもご存知のとおり、感染を防ぐための手段はマスクや手洗いです。しかし、感染の原因となる細菌やウイルスが私たちには見えないため、どの段階でマスクを着 けたり、手を洗ったりすればよいのか判断するのが難しいのです。感染管理認定看護師は、病院で感染が広がらないように職員が適切なタイミングでマスクを着けたり、手を洗えるように教育することがとても大切な仕事になっています。感染対策を実施していても、そのタイミングがずれていたり、不必要な感染対策に振り回されているスタッフを、私も病棟でみつけました。私は感染経路にもとづきながら、感染対策を整理し必要最低限の対策のみ継続するよう指示します。あまりにシンプルな感染対策に半信半疑のスタッフに対して、対策を継続することの重要性を説明して注意喚起をします。ありとあらゆる感染対策を実施していても、それらが全て中途半端では意味がありません。スタッフの力量とその部署の繁忙度などを踏まえながら、必要最低限の感染対策を提示し継続して実施していけるように職員を啓発していくことが、感染管理認定看護師の役割です。



次は、がん性疼痛看護の武田真恵さんです。どのようなお話がきけるが楽しみです
 

  • カテゴリー:その他
  • 投稿日:2015.05.07 11:52

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