2015.11.20
みなさん、はじめまして。私は、昨年12月にがん看護専門看護師(OCNS)の認定を受け、4月から東14階血液・免疫科病棟に勤務しています。
OCNSの活動として力を入れて取り組んでいるのは、日本緩和医療学会が提供する『ELNEC-Jコアカリキュラム看護師教育プログラム』の普及活動です。これは、エンドオブライフケアを包括的に学ぶ教育プログラムで、今年宮城県では宮城大学、石巻赤十字病院で2回開催され約100名の方が受講されました。今後の医療状況を鑑み、緩和ケアに関する看護師の関心の高さを実感しています。来年は、2月に東北大学で行われる予定です。是非、ご参加ください。
次に、東北がん看護専門看護師会が主催する『がん看護コミュニケーションスキルトレーニング研修会』の活動があります。このプログラムはがん患者、家族を理解した自然なコミュニケーションを目指し講義とロールプレイから構成されています。これまで、患者・家族との会話で返答に困ったり、コミュニケーションの難しさを感じた経験はないでしょうか?コミュニケーションにもちょっとしたコツがあります。来年も研修会を開催する予定ですので、興味のある方は参加していただきたいです。
さらに、病棟ではカンファレンスを通じて、がん患者・家族の情報の整理を行いながらケアを検討し、スタッフの成長を促進できるような支援を心掛け活動を行っています。
院内におけるOCNSの認知度はまだ引くい状態ですが、がん看護でちょっと困ったら、気楽に声をかけていただけると嬉しいです。是非、がん看護ケアの一つのツールとして活用してください。宜しくお願いいたします。
次回は、小児看護専門看護師の佐山恭子さんです。
2015.11.02
こんにちは。集中ケア認定看護師の堀川長子です。
集中ケア分野では、主にICUや術後急性期の患者さんを対象とし、早期回復へ向けての援助を行っています。
私は平成24年から3年間、集中ケア認定看護師として宮城県内の病院に出向し、救急救命センターの立ち上げに参加してきました。他院での経験を通して、今回は東北大学病院を外から眺めてみたいと思います。
私の出向したみやぎ県南中核病院は、仙南地区の中規模急性期病院でした。救命救急センターのICUで勤務しながら、ICU・HCUのスタッフ育成や、院内の看護師研修、呼吸サポートチームの立ち上げなどに携わりました。特定機能病院である東北大学病院に対して、高齢者や入退院を繰り返す患者さんが多く、小規模ながら地域に密着した病院でした。救命救急の現場においては、より高度な治療のために東北大に患者搬送することが度々ありました。地域の病院にとって東北大学病院は高度先進医療の要であり、患者さんやご家族から絶大な信頼がありました。まさに、「ここに東北大学病院あり」ですね。またその一方で、治療を終えた患者さんを受け入れる地域の病院施設があるからこそ、東北大が特定機能病院としての役割を果たせるのだと感じました。大学病院と地域の病院は、役割分担しながら、互いに支え合っているのですね。
今年の4月に東北大学病院に復職し、東8階病棟の肝・胆・膵外科、胃腸外科の病棟で勤務しております。現在でも、県南中核病院の院内研修を請け負うことで交流させて頂いております。超急性期を専門とする集中ケアの分野では、在宅患者に直接関わることはありません。しかし、こうした地域の病院施設との関わりを通して、集中ケアの分野においても認定看護師が地域に貢献していけたらいいと思います。
今月の11月14日の土曜日に、認定・専門看護師による公開講座を開催します。今回のテーマは「東北大学病院看護師が介入した地域連携~認定・専門看護師としてできる事~」です。私たちが実際に地域連携として関わった事例などを紹介させて頂きますので、みなさま是非お越し下さい。認定・専門看護師一同、お待ちしております!
次回は、がん看護認定看護師の、横田則子さんです。
どんなお話がきけるでしょうか。
2015.10.15
はじめまして。感染管理認定看護師の池田しのぶです。
私は、現在、感染管理室で働いています。当院の感染管理の使命は、患者を感染から守る!職員を感染から守る!病院を感染から守る!そして、地域を感染から守る!であります。私の他2名の看護師が同じ業務に携わっています。とても心強い仲間です。
私は、毎年のように海外にでかけています。いつも気にするのが、トイレ事情です。どんなトイレ?紙は流せるの?紙は備え付けてあるの?日本人は、「トイレが近い、トイレを気にする。まずは、時間とトイレの場所の確認が大切!」と旅行会社の添乗員さんが言っていました。なるほど!と思うところです。今年の旅でも、日本人は、移動前後のトイレが欠かせませんでした。
日本式トイレが優秀なだけに、海外のトイレへの心配は尽きませんが、現在では、海外の観光施設のトイレは、とても整備されていて、安心して使用できます。現地のいろいろなトイレを体験したい方は、観光地以外の場所がお勧めです。
病院に中でも、トイレの苦情は感染管理室によく届きます。トイレが汚れている!トイレットペーパーがなくなる!便座シートをつけてほしい!などなど・・・トイレは、玄関と同様に、病院の顔になりつつあります。いつもきれいなトイレって、気持ちがいいものですよね。病院トイレも快適な場所に改善したいと思うこの頃です。
ところで、トイレの手洗い場についている手指温風乾燥機って非常に便利で、ペーパーレスで経済的であります。しかし、感染管理の点では、乾燥機内についている水分には、たくさんの微生物が存在し、とても不衛生になりがちです。せっかくきれいに洗った手も、乾燥機内に触れることで汚染を受けてしまいます。手指温風乾燥機を設置する場合、使用する場合には、注意が必要と思われます。
次は、集中ケア認定看護師の堀川長子さんです。どんなお話がきけるでしょうか。
今年の旅行は、アフリカにいってきました。エボラ熱はもちろん、マラリアも大丈夫でした!感染管理認定看護師として、蚊に刺されないように準備は完璧でした。
2015.09.30
こんにちは。糖尿病看護認定看護師の由浪有希子です。
現在、私は東北大学大学院医学系研究科宮城地域医療支援寄附講座に所属しています。マイナーな糖尿病看護分野に新しいCNが増えましたので紹介します。
糖尿病代謝科外来 玉山由紀さん、太田明子さん、西14階病棟 矢野晶子さん(太田さんと矢野さんは今年の認定審査に合格しました。)10年間、一人で活動してきましたので心強いです。
さて、私のミッションである地域医療支援の中で糖尿病看護認定看護師としてどんな活動をしているのか簡単にご紹介いたします。
1.糖尿病啓発イベントを企画開催
糖尿病人口が世界中で増加している深刻な状況を踏まえ、国連と国際糖尿病連合(IDF)が11月14日を世界糖尿病デーと指定しました。ブルーサークルをシンボルマークとし、糖尿病予防、治療、療養を喚起する啓発活動を行っています。宮城県でも宮城県糖尿病対策推進会議と当寄附講座が共催し、行政職員や日本糖尿病療養指導士の資格を有する医療者が協働する多施設、他職種連携で啓発活動を行っています。私はこの活動のリーダーです。今年も開催しますので、ぜひ、ご参加ください。
2.糖尿病看護のフットケア普及活動
平成26年は、気仙沼市立病院でフットケア外来開設のお手伝いをさせていただきました。
気仙沼市立病院外来看護師と通院中の患者さんのフットケアを一緒に行い、足から全身をアセスメントしケアを行う一連のプロセスを伝え、フットケアについて熱く語り合いました。また、患者さんの待ち時間を利用した院内講話でもフットケアについてお話する機会をいただきました。
平成27年8月は、日本糖尿病教育・看護学会主催、「糖尿病重症化予防(フットケア)研修」の企画に関わり、東北大学医学部保健学科棟で研修会を開催しました。当院から3名の看護師が受講修了しました。診療報酬算定に貢献できる看護師の育成を行っています。
3.循環型看護師支援で地域の糖尿病看護の現状を把握する
看護師不足に対する人材支援の目的で、平成26年12月~平成27年3月まで地域病院の一般内科病棟に勤務してきました。急性期医療、高度医療を提供する当院とは違い地域病院ではゼネラルな看護が求められます。その中で高齢者の糖尿病療養生活上の課題を改めて認識することができました。12月からまた、地域病院へまた、行ってきます。
次回は、精神看護専門看護師の高橋葉子さんです。
2015.09.15
こんにちは。急性・重症患者看護専門看護師の松井憲子です。
私は現在、西7階病棟(移植再建内視鏡外科・乳腺内分泌外科)に勤務しています。主に、周手術期のケアや緩和ケアなどの実践を行っています。また、看護研究や学会参加、CNSの事例検討会や勉強会等々に追われる毎日です。
その中で、先日「敗血症セミナーin東京」に参加してきました。これは、集中治療に関わる世界中の団体が合同でつくったGlobal Sepsis Alliance(GSA)が、2012年から毎年9月13日に開催している「世界敗血症デー(World Sepsis Day)」に合わせて、日本集中治療医学会と日本救急医学会が合同で開催したセミナーです。
「敗血症」はICUや救命センターでは頻繁に、一般病棟でもたまに耳にする言葉だと思いますが、感染症により全身の臓器の炎症が起こっている状態を言います。臓器障害やショックを起こすと死亡率は30%にも達します。2015年現在、毎年大腸がんと乳がんを合わせた数よりも多くの命を奪っており、世界中で数秒に1人が敗血症で亡くなっていると言われています。敗血症を重症化させないためにはどうしたらいいのか、また重症化した患者さんにはどのようなケアを行ったらよいのか、いつの日か皆様にご提示させていただけたらいいなぁと、その機会を心待ちにしている今日この頃です。
ちなみに、なぜ9月13日が「世界敗血症デー」になったのでしょうか?
9月13日をよく見てみると・・・あらら?何か見えてきませんか?
【9月 = September】+【13日 ≒ is】= Sepsis !!
次回は、糖尿病看護認定看護師の由浪 有希子さんです。