近年、ライフスタイルの変化に伴って晩婚化・晩産化が進んでいます。結婚し、子どもを欲しいと思ってもなかなか妊娠せず、不妊の問題に直面するカップルは日本では3組に1組、実際に不妊の検査や治療を受けたことがあるカップルは4.4組に1組と増加しています。
また、2021年現在、日本人の11.6人に1人が体外受精などの高度生殖補助医療(ART)で出生していますが、ARTの妊娠率は25%程度であり、ARTを受ければ必ず妊娠できるというものではありません。2022年4月からはARTも公的医療保険適応対象となりましたが、年齢・回数制限もあり、経済的負担が大きいことは否めません。
不妊症看護では、ご夫婦が納得のいく自己決定をし、妊娠の如何に関わらず充実した時間を得ることができた、真摯に不妊の問題に取り組むことができたと感じていただけるよう支援をしています。また、たとえ妊娠できたとしても、不妊の問題がそれで解決するというわけではありません。健全に安心して子どもを育んでいけるよう、不妊治療後妊娠された方に継続看護を提供しています。
依頼を受けて、一般病棟へ出張講義や技術演習を病棟スタッフと一緒に行います。